かこさとしさん
本屋さんで偶然見つけた1冊の本。
かこさとしさん。
子どもが小さい頃、かこさんの絵本をどれだけ読んだか
『だるまちゃんとてんぐちゃん』
『からすのパンやさん』『とこちゃんはどこ』
『どろぼうがっこう』も懐かしい。
かがくの本もたくさんあります。
そんな、かこさんが書いた「今までの軌跡」
まずは恵まれた自然の中で思いっきり遊んだ子ども時代
これはもう、うらやましいです。時代もあったと思います。
その次が戦争の影響。
終戦時19歳の学生。目が悪かったので生き残り、心は空虚で、すっかり変わってしまった世の中に行くべき道を見失います。
そこから救ってくれたのが子どもたちだったのです。セツルメント活動に活路を見出し、絵本を作り出します。「大切な事はすべて子どもたちに教わった」と言います。小手先では騙されない子どもたちの素直な心に応えようとされたのだと思います。
最後の章「これからを生きる子どもたちへ」では、原発に対する疑問も。かこさんは科学者でした。
そして「生きるということは、本当は、喜びです」「「生きていくというのは、本当はとても、うんと面白い事こと、楽しいことです」と言います。
いきいきと命を充足させ、それぞれのやり方で伸びて行こうとする子どもたちに生きる原動力をもらったかこさんは、「子どもたちには生きることをうんと喜んでほしい」と述べています。
いい言葉だなあと思っていたら、本の帯の裏はこの言葉でした。やはりね。
去年92歳で亡くなられました。
こんな本に出会うのも本屋さんの魅力です